day1 15年
15年。
この数字を長く感じるのかそれとも短く感じるのだろうか。
僕は、比較的前者に感じる人が多いのではないかと思う。
15年前。丁度僕はサッカーを始めた。
石と土が入り混じるボコボコのグランドで、
週に1日だけ、必死にサッカーボールを追いかけ始めた。
それから、みるみるとサッカーが上手くなり、選抜に選ばれて、
高校では親元を離れる決断をした。
週1日だったサッカーも毎日するようになり、いつからか遊びではなく、
将来の夢と変わっていた。
この15年間は非常に長く、密度が濃くて、喜怒哀楽全ての感情を味わった。
夢中になれるものがあった自分の人生はとても幸せだったと思う。
今から15年後、僕は38歳だ。
このサッカーに変わる情熱を同じ期間、同じ量注いだとして、まだ僕は40歳にもなっておらず、部長にもなれていないだろう。
人生は長い。そう感じるのと同時に、小さなことの積み重ねが将来のポジション、社会的価値を決めるのではないだろうかと強く思う。
15年前の小学2 年生だった、あの頃の僕に何かアドバイスをするとすれば何をアドバイスするだろうか。
「どんな状況に陥っても自分の力を信じなさい」
とアドバイスすると思う。
きっと、38歳の僕が来年から社会人になる僕にアドバイスをするとしても
同じことを言うんじゃないかなと思う。
途中で自分という人間の限界を感じてから、努力をやめて、成長が止まった。
上手くなりたいという心の底から湧き出るエネルギーがなくなった。
結局は、自分を信じきれなかったから。
信じるに値する努力をしなかったから。
これから僕が一番大事にしなくちゃいけないことは、
どんな状況になっても、自分の能力を信じるということなんだと思う。
小学2年生の時、僕が犯した失態なんて覚えていない。
きっとやりたいことをやって、失敗すれば泣いて、成功すれば笑って育ってきたはずだ。
昔のように目の前のことに夢中になって、物事に取り組めばいい。
愚直に積み重ねてきたその経験が、将来の自分の価値となるだろう。